行政書士試験に合格したら、行政書士として登録するべきなのでしょうか?
私は行政書士試験に合格しましたが、現在のところ行政書士登録はしていません。
普段は会社員として働いており、今すぐ行政書士として開業する予定もないためです。
せっかく難関資格に合格したのに、登録しないのはもったいないと思う方もいるかもしれません。
しかし、私は資格を取得することと、その資格を使って仕事をすることは、必ずしもセットである必要はないと考えています。
今回は、行政書士試験に合格した私が、あえて登録しない理由と、会社員が資格を取得する意味について紹介します。
行政書士試験に合格しても登録は必須ではない
まず、行政書士試験に合格したからといって、必ず行政書士登録をする必要はありません。
行政書士法では、行政書士試験に合格した者は「行政書士となる資格を有する」とされています。
一方、実際に行政書士となるためには、日本行政書士会連合会の行政書士名簿への登録が必要です。
つまり、次の2つは異なります。
- 行政書士試験合格者:行政書士となる資格を有している人
- 行政書士:必要な登録を受けた人
登録していなければ、行政書士を名乗ったり、行政書士として業務を行ったりすることはできません。
ただし、行政書士試験の合格自体に有効期限はありません。
そのため、合格後すぐに登録せず、将来的に必要になった段階で登録するという選択も可能です。
私が行政書士登録をしていない3つの理由
1. 現在は会社員として働いているから
私が登録していない最大の理由は、現在の仕事を続けるつもりだからです。
私は技術系の会社員として働いており、法律とは直接関係のない業務も数多く担当しています。
現時点では行政書士として独立開業する予定はありません。
もちろん、会社員を続けながら行政書士として活動する方法もあります。
しかし、その場合には勤務先の副業規程の確認や、行政書士としての業務時間の確保なども必要になります。
今すぐ行政書士業務を行う予定がないのであれば、急いで登録する必要はないと考えています。
2. 登録には費用がかかるから
行政書士として登録するには、登録手数料や行政書士会への入会金などが必要です。
さらに、登録後も会費などの費用が発生します。
登録費用は所属する都道府県の行政書士会によって異なります。東京都行政書士会の案内では、新規登録時に登録手数料25,000円、入会金200,000円、登録免許税30,000円、会費3か月分18,000円が必要です。これらの合計は273,000円で、政治連盟に加入する場合は別途会費がかかります。さらに、行政書士会の会費は月額6,000円(年間72,000円)です。費用や取扱いは変更される可能性があるため、登録時には必ず東京都行政書士会の最新案内をご確認ください。
行政書士として収入を得る予定がない段階で、これらの費用を負担する必要性は低いと考えています。
もちろん、将来的に行政書士として働くことになれば、そのときは必要な投資として登録費用を支払うつもりです。
3. 資格取得そのものに意味があると考えているから
私が資格勉強をする理由は、必ずしも資格を使って仕事をするためだけではありません。
新しい知識を身につけ、自分の能力を高めること自体にも価値があると思っています。
行政書士試験では、憲法、民法、行政法、商法・会社法など、さまざまな法律を勉強します。
これらの知識は、行政書士として働かなくても無駄にはなりません。
むしろ、社会の仕組みを理解するうえで非常に役立つと感じています。
会社員が行政書士試験に挑戦するメリット
法律の知識が身につく
行政書士試験の勉強を通じて、法律に対する理解が深まります。
例えば、民法を勉強すると、契約や損害賠償、相続などの仕組みを理解できるようになります。
行政法では、行政機関の行為にどのようなルールが適用されるのかを学びます。
これらは、行政書士として開業しなくても役立つ知識です。
会社員であっても、契約や法令に関わる場面は少なくありません。
法律を知っていることで、物事をより論理的に考えられるようになると感じています。
自分の努力が成果として残る
会社員として働いていると、仕事の成果が必ずしも自分だけの実績になるとは限りません。
組織の一員として成果を出しても、異動や担当変更によって、それまでの経験を直接生かせなくなることもあります。
一方、資格試験の合格は自分自身の成果です。
勤務先が変わっても、転職しても、合格したという事実は変わりません。
私はこの点に、資格取得の大きな魅力を感じています。
会社の中での評価とは別に、自分の努力を形として残せる。
これが、社会人になってから資格勉強を続ける理由の一つです。
将来の選択肢が増える
行政書士試験に合格したからといって、必ず行政書士になる必要はありません。
しかし、将来行政書士として働きたいと思ったときには、登録を検討できます。
会社員を続ける、転職する、独立するなど、人生にはさまざまな選択肢があります。
資格を取得しておくことは、その選択肢を一つ増やすことにつながります。
今すぐ使わないとしても、将来的に役立つ可能性があるのです。
行政書士試験に合格して変わったこと
私の場合、行政書士試験の合格によって劇的に生活が変わったわけではありません。
給与が上がったわけでも、行政書士として収入を得ているわけでもありません。
それでも、試験に合格したことには大きな意味があったと感じています。
特に良かったのは、法律を学ぶことへの抵抗感が小さくなったことです。
以前は法律の条文を読む機会がほとんどありませんでしたが、今では法律を勉強することが日常の一部になっています。
また、仕事をしながら長期間勉強を続け、試験に合格できたことは自信にもなりました。私は行政書士試験のために合計約1,000時間勉強しました。短期間で簡単に取れた資格ではありませんが、その分、合格したときには大きな達成感がありました。法律を学んだ経験は、その後の勉強にもつながっています。
社会人になると、何かに挑戦して成果を出す機会は意外と限られています。
その意味でも、資格試験は良い目標になると思います。
資格は取得して終わりではない
一方で、行政書士試験に合格したからといって、勉強がすべて終わるわけではありません。
法律は改正されますし、一度覚えた知識も使わなければ忘れていきます。
また、行政書士として実務を行うには、試験勉強とは別の知識や経験も必要です。
試験に合格したことと、行政書士として仕事ができることは同じではありません。
だからこそ、私は合格後も法律の勉強を続けています。
資格取得を最終目的にするのではなく、新しいことを学ぶきっかけとして考えるのも一つの方法だと思います。
行政書士登録をおすすめする人・しない人
行政書士試験の合格後に登録するべきかどうかは、その人の目的によって異なります。
| 登録を検討したい人 | 当面登録しなくてもよい人 |
|---|---|
| 行政書士として開業したい | 会社員として働き続けたい |
| 行政書士業務を行う予定がある | 資格取得が主な目標だった |
| 実務経験を積みたい | 法律知識を仕事や生活に生かしたい |
| 登録費用を事業投資と考えられる | 将来の選択肢として資格を持っておきたい |
私は現時点では右側に当てはまります。
ただし、将来的に考えが変わる可能性もあります。
今は登録しないというだけで、行政書士として働くことを否定しているわけではありません。
行政書士試験合格後によくある質問
合格してから何年も登録しなくても大丈夫?
はい。行政書士試験の合格に有効期限はなく、合格後すぐに登録する必要はありません。ただし、後で登録する際には、その時点での登録要件や申請書類を確認する必要があります。
登録していなくても履歴書に書ける?
行政書士試験の合格実績は履歴書に記載できます。例えば「2025年度 行政書士試験合格(未登録)」と書けば、行政書士として登録していると誤解されにくくなります。「行政書士」とだけ記載して資格者を名乗るのは避けましょう。
会社員でも行政書士登録できる?
会社員であることのみを理由に登録が一律に禁止されているわけではありません。ただし、勤務先の副業規程、事務所の要件、実際に業務を行う時間の確保などを確認する必要があります。
まとめ|行政書士に合格しても登録しない選択は十分にあり
行政書士試験に合格しても、必ず登録する必要はありません。
私自身、行政書士試験に合格しましたが、現在は登録せず会社員として働いています。
それでも、資格を取得して良かったと思っています。
法律の知識が身につき、勉強を続ける自信がつき、将来の選択肢も増えたからです。
資格は、必ずしも収入につなげなければ意味がないものではありません。
資格を取得する目的は、人それぞれでよいと思います。
独立開業を目指す人もいれば、転職に生かしたい人、純粋に知識を身につけたい人もいます。
私にとって行政書士試験の合格は、ゴールではなく、法律を学び続けるための一つの通過点でした。
これから行政書士試験に挑戦する会社員の方も、必ずしも開業を前提にする必要はないと思います。
自分自身の知識や能力を高めるために資格を取得する。
そんな資格勉強のあり方も、十分に価値があるのではないでしょうか。
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※行政書士の登録制度については、日本行政書士会連合会の公式サイトをご確認ください。


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